肺炎とCOPDの違いは何ですか?
病期分類は、「1期: 軽度の気流閉塞 (%FEV≧80%)」「Ⅱ期: 中等度の気流閉塞 (50%≦%FEV <80%)」 「Ⅲ期: 高度の気流閉塞 (30%≦%FEVi<50%)」 「Ⅳ期: 極めて高度の気流閉塞(% FEVi<30%、あるいは%FEV<50%かつ慢性呼吸不全合併)」 の4期とする。幸いなことに我が国におけるCOPD患者は比較的長期間の生存が可能となっており,その平均寿命は80歳を超えている.現時点でCOPDを根本的に治し、もとの健康的な肺に戻す治療法はありませんが、少しでも早い段階で病気に気づき適切な治療を開始することで現状の改善と将来のリスクを低減することができます。 COPDの治療法としては、禁煙、薬物療法、呼吸リハビリテーションなどがあります。

間質性肺炎とCOPDはどう違うのですか?肺気腫(COPD)は気管支が狭くなり肺胞が壊れた状態を指すのに対し、間質性肺炎は肺胞壁が炎症や線維化で分厚く硬くなった状態を指します。 COPDとは主に煙草の煙による肺の炎症で、気管支が狭くなって息を吐きにくくなった状態を指します。

COPDはひどくなるとどうなる?

COPDの増悪とは、息切れの増加、咳や痰の増加、胸部の不快感や違和感などが現れて、いつもの治療で改善せず、さらに他の治療を加える必要がある状態をいいます。 COPDは増悪のたびに肺の機能も悪化することが知られています。COPDが中等度以上に進行すると、患者さんは息切れを避けるために運動量が低下し、そのために筋力が落ちてさらに息切れが悪化するという悪循環が生じます。 また風邪などをきっかけに急激に症状が増悪すること(COPDの増悪)もあり、増悪を繰り返すことで体力や肺機能が急速に低下していく場合もあります。

COPDの10年生存率は?

COPDは、きわめて緩やかに進展する予後不良の疾患で5年生存率70%程度、10年生存率40%程度である。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)では、加齢と肺の機能障害による身体活動性の低下と全身性の炎症から骨格筋の機能障害(筋力低下、筋肉量低下)を起こし、全身に悪影響を与えて合併症や併存症※2をもたらします。 全身の状態が悪くなることで、さらに筋力低下、筋肉量低下が進み、身体機能を悪化させるという悪循環を起こします。

COPDで長生きするにはどうしたらいいですか?

桂 COPD患者さんが元気に長生きするためにはできるだけ身体を動かすように心がけて、身体活動性を高めることが大切です。 身体を動かして全身の筋肉が鍛えられることで、呼吸が楽になり、気持ちも前向きになり、生活の質も高まるなど様々な相乗効果が期待できます。 身体を動かすことはCOPDの万能薬なのです。一部の感染症や薬剤が原因の間質性肺炎を除き、ほとんどの間質性肺炎は現在の医学では治癒できません。 「治癒」とはそれ以上治療を行わなくても、完全に治ることを意味します。 つまり、少なからず病気と付き合っていく必要があるのです。急性型では3ヶ月以内で死亡、慢性型では4~5年で死亡。 5年生存率36.6%、10年生存率22%。 喫煙は厳禁。

このためCOPDの進行を止めるのは禁煙しか方法がありません。 禁煙すれば、1ヶ月以内にはセキ・タンの量や回数が減り、息切れも改善します。 症状が軽いうちに禁煙すれば、数ヵ月後には呼吸器症状がほぼなくなってしまうことが大半です。

COPDの終末期とはどういう状態ですか?COPDの終末期ではQOLの低下、低栄養の進行、睡眠障害、うつ症状、せん妄状態などが見られます。 呼吸困難が強い場合は緩和的なオピオイド(麻薬)の投与なども検討されます。 末期状態で急性増悪すると人工呼吸器をつけ、亡くなるまで呼吸器が外れない可能性もあります。

COPDが多い人はどのような人ですか?一般的には、若い年齢で喫煙を開始した人、喫煙年数(20年以上)が長い人、1日に吸うタバコの本数(1日20本以上)が多い人ほど慢性閉塞性肺疾患(COPD)になるリスクが高いとされており、40代以上の喫煙者に多くみられます。

COPDが悪化する原因は何ですか?

COPDの増悪の原因は気道感染(ウイルスや細菌による風邪、急性気管支炎、肺炎など)と大気汚染です。 しかし、約3分の1は原因が不明です。 COPDの急性増悪は生活の質を低下させ、入院をしばしば余儀なくさせます。 さらに、COPDの増悪により肺の機能が落ちると、二酸化炭素を体から排出できなくなります。

大気汚染物質や冷たい空気、ハウスダスト、刺激物の摂取など、呼吸器に刺激を与える環境は避けるようにしましょう。 花粉やPM2.5の多い日の外出は避ける、掃除機をこまめにかける、辛いものの摂取は控えるなど、生活環境にも気を配るようにしましょう。主食(ごはん、パン、麺など糖質になるもの)、主菜(肉、魚、大豆製品などたんぱく質や脂質になるもの)、副菜(野菜やきのこなどビタミン・ミネラルになるもの)が揃ったバランスのよい食事を摂りましょう。一般的には慢性経過で肺の線維化が進行する疾患で、平均生存期間は、欧米の報告では診断確定から28-52ヶ月、わが国の報告では初診時から61-69ヶ月と報告されていますが、患者さんごとにその差は大きく、経過の予測は困難です。