放念とは 「念のため」とか「念には念を入れて」などの言葉で使う「念」ですが、こちらには「おもう」や「気にかける」「注意する」といった意味が含まれます。 「念」を「放す」で放念。 つまり、気にかけることをやめる、もしくは注意することをやめる、という意味になります。「ご放念ください」とは、相手に対して「忘れてください」「気にしないでください」という気持ちを伝える時に使われる表現です。 ニュアンス的には、「このことは気にしなくて大丈夫ですよ」と相手を配慮する意味になります。 「放念」に敬意を表す「ご」がついているので、目上の方や取引先に使用しても問題ありません。自分が謝罪する場面では使わない
「ご放念ください」は、謝罪して相手に自分のしたことを許してもらう場面には使いません。 謝罪メールを送る際は、シンプルに「大変失礼いたしました」「申し訳ございません」「お詫び申し上げます」などを使いましょう。
放念と失念の違いは何ですか?相手に対して、「今回送ったメールは、失念してください」などと使うと大変失礼にあたるので注意しましょう。 相手に「(今回の件は)忘れてください」などという言葉を伝えたいのであれば、「放念」を使います。
「放念」の例文は?
【場面別】「ご放念ください」を用いた例文
- 依頼した要件が不要になったとき 昨日お伝えした○○に関する資料作成ですが、ご放念いただけますでしょうか。
- 多忙な相手に面会を依頼するとき
- メールの誤送信など、ミスを忘れて欲しいとき
- 謝罪をしている相手に気にしないでほしい旨を伝えたいとき
- 贈答などを丁重に辞退したいとき
以下に、「無視してください」の代わりに使用できる表現や言い換え、およびそれらのニュアンスを示します。
- 「ご放念ください」:先に伝えた情報について、無視してほしい旨を丁寧に伝える言葉です。
- 「ご返答は不要です」:メールや文書に対して、返信やアクションが必要ないことを明示的に伝える表現です。
言い忘れてしまいましたが、敬語で何と言いますか?
13:「言い忘れましたが」
「言い忘れましたが」という言葉には“敬意”が含まれていません。 「言う」という言葉の謙譲語である「申す」に「遅れました」という表現を組合せ「申し遅れましたが」を用いましょう。
「失念していました」の敬語表現
「失念しておりました」は、「失念していました」や「忘れていました」をより丁寧に伝える敬語表現で、謙譲語であるため、相手を立てる意味をもっています。
「ご放念ください」は上司にも使えますか?
ビジネスシーンで「ご放念ください」を使う際は、顧客や取引先など社外の人のみとしましょう。 たとえ上司や目上の人であっても、一般的に社内関係者には使用しません。相手の行動には使えない
「失念」を自分の行動に対して使うのは適切ですが、以下の例文のように相手の行動に対して「失念された」と使うのは誤りです。 相手の行動に対して「失念」を使うことは、相手の立場によらず失礼になることを覚えておきましょう。「失念しておりました」は、うっかり忘れてしまったということを丁寧に伝える表現です。 たとえば、「明日のA社との打ち合わせ時間のご案内メールを失念しておりました。」 など「自分がやるべき、または予定していた行動を忘れていたこと」を目上の人に対して伝えられます。
昨日お伝えした○○に関する資料作成ですが、ご放念いただけますでしょうか。 ぜひ今週の金曜日にお目にかかりお話を伺いたく存じますが、ご都合が悪い場合はご放念ください。 先ほどのメールは内容を誤って送付してしまったものでございます。 どうぞご放念ください。
「しないでください」の丁寧な言い方は?「ご放念(ほうねん)ください」の言葉は、「気にしないでください」「忘れてください」の意味を持つ尊敬語として用いられます。 「念(ねん)」には「おもう」「気にかける」の意味があって、加えて「放(はな)す」ので、「放念=気にかけない」となります。
「無視して下さい」の丁寧な言い方は?「無視してください」の敬語の最上級の表現
「無視してください」を最上級の敬語表現にしたい場合も、「ご放念ください」と表記すれば問題はなく、更に上位の表現方法はありません。 ただ、より丁寧・硬派な印象を与えたい場合は「御放念下さい」と表記するなどの方法はあります。
「忘れてしまいました」の言い換えは?
「失念しました」は「うっかり忘れてしまいました」を、フォーマルに言い換えた表現です。
口頭での「失念しておりました」は、書類の提出や会議などの予定を忘れていたときに使う表現として適しています。 また、伝える必要があることを、伝え忘れていたときに使う表現としても適切です。「ご放念ください」の類語・言い換え表現
- 気になさらないでください
- 心配無用です
- お構いなく
- ご放心ください
- ご休心ください
- お忘れください
- お見捨て置きください
「失念」を使うのは自分に対して
自分自身の行動や責任に対して使用 しましょう。 例えば、他人のミスや忘れ物について「○○さんが失念していました」と言うのは不適切です。 他人の行動に対して「失念」という言葉を使うのは失礼になるので、注意しましょう。