トルクレンチとは「今行っている作業を、どれくらいの力で締付けているか」を測定する工具で、精密機器です。 ボルトやねじを適正トルクで締め付けるために使用します。 すでに締め付けられているボルト・ナットが、どれくらいの力で締め付けられているかを確認する工具ではありません。また、トルクレンチは締め付け作業に使う工具のため、逆方向に回して緩める作業に使うことは厳禁です。 トルクレンチを使用しないときはケース等に入れ、埃や高温・多湿を避け保存しましょう。 また、正しいトルク値で部品の締め付けが行えるように、定期的に校正を行い精度を確認することをオススメします。保管時は設定可能な最低値で保管
プレセット型トルクレンチは、内部のスプリングを使ってトルク測定をしています。 最低値以外に設定したまま保管すると、負荷がかかり続けるので、トルクレンチの精度の低下や、寿命を縮めることになります。
ラチェットレンチとトルクレンチの違いは何ですか?ラチェットレンチとトルクレンチの違いは、決められた力で締め付けを行えるかどうかです。 トルクレンチは、適正な力でボルトやねじを締められる工具。 ねじの締め過ぎや緩みがないように、決められた力で締められるのが特徴です。 一方、ラチェットレンチはボルトやねじを連続で締め付けられる工具。
トルクレンチでナットを緩めるとどうなる?
トルクレンチはボルトやナットを緩めるときには使わないようにしましょう。 トルクレンチのほとんどは右回転にしか対応していないためです。 緩める作業に使ってしまうと、トルクレンチ自体に負担がかかり、故障の原因になる恐れがあります。目安として 1 年に 1 回、もしくは 10 万回締付け毎に 1 回、定期点検をしてください(有償)。
トルクレンチは法律で規制されていますか?
計量法では、非法定計量単位による目盛又は表記の付した計量器の、販売又は販売を目 的とした陳列を禁止しています(計量法第 9 条)。 温度計、巻尺・直尺等の長さ計や負荷 されているトルクの値を計測するトルクレンチは計量器に当たるため、計量法の対象とな ります。
トルクレンチがない場合でもクロスレンチ(十字レンチ)でトルクをかけることは可能です。 ただし、感覚で締めると規定トルクをかけるのは難しいため、おすすめの方法ではありません。 トルクレンチを使用すれば、簡単に規定トルクをかけることが可能です。 ホイールナットを締めるときは、トルクレンチを準備しておきましょう!
トルクレンチを校正しないとどうなる?
トルクレンチは、使い続けていくと徐々に狂いが生じたり、精度が粗くなったりしてしまいます。 トルクレンチの設定値と実際のトルクに誤差が生じた場合、規定トルクを守ることができません。 そのため、最低でも1年に1回精度をチェックし、必要に応じて校正(キャリブレーション)をかけることが大切です。「カチッ」と音が鳴っても力を緩めない、もしくは念のため2度締め(2回「カチッ」と鳴る)を行うのは誤りです。 アナログトルクレンチはカチッと音がなっても締め付けを継続することが出来ます。 そのため、「カチッ以上に締め付けておけば安心」という考えで使うとオーバートルクとなってしまいます。【スパナ】より …スパナとレンチに本質的な区別はなく,この種の工具はイギリスではスパナ,アメリカではレンチと呼ぶことが多い。 日本のJISでは モンキーレンチ , パイプレンチ ,トルクレンチ,めがねレンチ,ソケットレンチなどレンチの名称で呼ばれているもののほうが多い。
トルクレンチを使う時の注意点
プリセット型のトルクレンチはカチッといったその瞬間がトルク値に達した時なので、反動で締め過ぎたりしないように注意しましょう。 また、カチ、カチと2回やったりする方もいらっしゃいますが、2回やるとそれだけまた増し締めされてしまうのでトルク値がずれます。
トルクレンチで緩めてはいけない理由は?緩めるときに使わない
緩める作業に使ってしまうと、トルクレンチ自体に負担がかかり、故障の原因になる恐れがあります。 左向きに対応しているトルクレンチであったとしても、ネジ締めを想定して作られているわけではないため、絶対に緩め作業には使わないようにしましょう。
トルクレンチを何度もカチカチするのはよくないですか?また、何度も「カチッカチッ」とすると、増し締めになる可能性があります。 せっかく初めに指定トルクで締め付けても、増し締めするとオーバートルクになってしまいます。 「カチッ」は一回! きちんと締め付けられたか不安で、つい「カチカチッ」としてしまっている方は、数値で締め付けトルクが分かる「トルクル」を試してみませんか?
規定トルクで締めないとどうなる?
締め方が足りない場合
走行中にホイールナットが緩むと、ホイールの固定が甘くなり振動を感じるようになるでしょう。 さらにそのまま放置するとタイヤが車両から外れ、車のコントロールを失ってしまいます。 最悪の場合、周囲を巻き込む大事故へと発展しかねないため、規定トルクを守ることが大切です。
規定トルクを守らないと危険な理由
安全に走行するためにも、ナットを締めるときは規定トルクを必ず守りましょう。 締め付けトルクが強すぎても弱すぎてもナットは緩んでしまい、パーツの破損やタイヤの脱輪にもつながる可能性があるからです。アナログのトルクレンチを使う場合、必ず「カチッ」と感触が伝わったら、締め付けを止める必要があります。念のため「カチッ」「カチッ」と2回締め付ける方もいますが、2回「カチッ」とした段階で、オーバートルクになります。トルクレンチは車のタイヤ交換のときに、規定のトルク値で締められる必要不可欠な工具です。 トルクレンチを使用しない場合、走行中にネジが緩んだり車体のブレにつながったり、最悪脱輪する危険性があります。