岩手県が世界に誇る「南部鉄器」は、17世紀の中頃に製造が始まったと言われています。南部鉄器の産地は盛岡市と奥州市。 盛岡の鉄器は17世紀初め、南部藩主が京都から釜師を招いて茶の湯釜を作らせたのが始まりとされ、奥州の鉄器は、平安時代末期、藤原清衡が近江国から鉄器職人を招き、武具などを作らせたのが始まりとされています。南部鉄器という名称は、江戸時代初期に盛岡に城を構え、この地域を統治した藩主である南部氏が、17世紀中頃に京都から釜師を招いて茶の湯釜をつくらせたことに由来しています。
南部鉄器はなぜ盛んになったのか?南部鉄器が作られているのは、岩手県の盛岡市と奥州市。 この地域は古くから良質な鉄、川砂、燃料である木炭などが多く生産されていたことから、鋳物製造が盛んでした。
南部鉄器の欠点は何ですか?
南部鉄器の鉄瓶は、素材である鉄の性質からサビやすいという弱点があります。 そのため、ほとんどのものが鉄瓶の内側にサビ止めのための加工が施されており、加工方法は主に「金気止め(かなけどめ)」と「ホーロー加工」の2種類があります。御釜屋 (小泉仁左衛門)
南部鉄器の元祖、御釜屋。 南部鉄器、その歴史は約350年前の江戸時代にさかのぼる。 当代南部藩主が京都出身の釜師(初代小泉仁左衛門)を召抱え、釜を造らせたことが起源とされている。
南部鉄器はなぜ黒いのですか?
南部鉄びんは、仕上げ工程で「釜焼き」をします。 釜焼きとは、炭火を使い、鉄びんを高温で蒸し焼きすることです。 この時、黒色のさびが鉄びんの表面に形成されます。 このさびを「黒皮」と呼んでいます。
また、戦後はアルミ製品が大きく台頭し生活用品の主流となっていきました。 このような状況の中、盛岡・水沢両地域の鋳物組合が力を合わせ、1959年に「岩手県南部鉄器共同組合連合会」を設立しました。 この時両者とも「南部鉄器」の名称に正式に統一されることとなりました。
南部鉄器に水を入れっぱなしにしておくとどうなる?
ご注意ください。 水分が残ったままにしておきますと、サビの原因となります。) 急須表面についたお茶やお湯は、【急須表面のお手入れ】をもとに水気を取ってください。 長時間(1〜2時間)放置しておきますとサビの原因となります。「さび」と「湯垢」について
左のように赤さびがついても、人体への害はありません。 沸かしたお湯が澄んでいれば特にお手入れも必要なくお使いいただけます。 鉄瓶の内面には、酸化被膜という錆止め効果のある被膜を加工してあります。南部鉄器のトップメーカーとしては、盛岡の「岩鋳(IWACHU)」と奥州市水沢の「及源鋳造(OIGEN)」がよく知られます。 120年の歴史を誇る「岩鋳」は、王道の鉄器で伝統を守りながらも、海外のデザイナーとも組んでカラーシリーズなどにも力を入れています。
鉄瓶は毎日使い続けることによって湯膜が育つので、どんどんサビにくくなるともいわれています。
鉄瓶の外側を油で拭くとどうなる?鉄瓶の【外側や蓋】のサビは汚れても良い布で、拭き取ります。 さらに布に食用油(椿油がおすすめ)を染み込ませて気になる部分にすり込むとサビ防止になります。
鉄瓶に赤錆がついても害はないですか?鉄瓶の錆びは体に悪いのではないかと不安に感じている方も多いかもしれませんが、鉄瓶の錆びは人体に悪い影響はありません。 そのため、無理に錆びを取らなくて大丈夫です。 ただし、鉄瓶にお湯を入れて沸騰させたときに、お湯が赤く濁ったら赤錆びが溶けだしている証拠です。
南部鉄器が有名な県はどこですか?
東北の伝統的工芸品ホームページ 岩手県 南部鉄器
「さび」と「湯垢」について
左のように赤さびがついても、人体への害はありません。 沸かしたお湯が澄んでいれば特にお手入れも必要なくお使いいただけます。 鉄瓶の内面には、酸化被膜という錆止め効果のある被膜を加工してあります。赤錆は酸化鉄によって発生し、主成分は鉄です。 そのため、赤錆が溶けた赤水には多くの鉄が含まれ、長期にわたって鉄が含まれている水を摂取すると過剰摂取となり、人体へ様々な悪影響を及ぼします。 鉄の過剰摂取によって発症する代表的な病気に鉄過剰症が挙げられます。鉄サビは身体に害はありませんが、気になる場合はたわしで擦り落としてください。 その後、食用油を塗って野菜屑などを炒め、油を十分馴染ませてからお使いください。