COPD 肺炎になりやすい なぜ?
COPDは現在、在宅酸素療法を必要としている患者さんの最も多い病因です。 病状の進行とともにウイルス、細菌などによる気管支炎や肺炎を合併しやすくなり、その際は咳、痰の増加や発熱、呼吸困難の悪化など、急激に症状が出てくることがあります(急性増悪)。慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状が起こるメカニズム

タバコの煙や大気汚染物質などの有害物質を長年吸い込み続けることにより、空気の通り道となる気管支や細気管支、その先にある酸素と二酸化炭素のガス交換を行っている肺胞に炎症が起こります。つまり、COPD患者さんに合併症・併存症が多い理由は、①たばこの煙を長年吸い続ける、②喫煙感受性の高さ、③身体活動性の低下の3点と言えるでしょう。

COPDになると呼吸が困難になるのはなぜ?慢性閉塞性肺疾患(COPD)のメカニズムと症状

気管支が狭くなり、肺胞まで炎症が及ぶと、肺胞が酸素を取り込めなくなり、肺胞の壁が壊れていきます。 肺胞での酸素交換が障害されることによって呼吸時の空気の出し入れがスムーズに行えなくなり、息切れや喘鳴(ゼイゼイという呼吸音)がみられるようになります。

COPDになると肺はどうなるのか?

肺の中にある肺胞は酸素と二酸化炭素の交換をしています。 COPD では肺胞が壊れて弾力性を失い、また、気管支に炎症が起こり、気管支の内腔が狭くなります。 その結果、空気がうまく吐き出せなくなります。COPDの合併症と併発症

呼吸器疾患として重症化しやすい肺炎、気管支喘息(合併率30%)、間質性肺炎、肺癌(合併率6%)、気胸の合併があり、その他にもCOPDの肺の組織に起きている炎症から産生されるサイトカインという物質が全身を巡り、いろいろな臓器の障害を誘発します。

COPDは肺の炎症ですか?

慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)とは、従来、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称です。 タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病といえます。

COPDが中等度以上に進行すると、患者さんは息切れを避けるために運動量が低下し、そのために筋力が落ちてさらに息切れが悪化するという悪循環が生じます。 また風邪などをきっかけに急激に症状が増悪すること(COPDの増悪)もあり、増悪を繰り返すことで体力や肺機能が急速に低下していく場合もあります。

COPDはひどくなるとどうなる?

COPDの増悪とは、息切れの増加、咳や痰の増加、胸部の不快感や違和感などが現れて、いつもの治療で改善せず、さらに他の治療を加える必要がある状態をいいます。 COPDは増悪のたびに肺の機能も悪化することが知られています。肺炎は、細菌やウイルスがのどを通過して、肺にある肺胞に侵入し、炎症を起こすことで発症します。 肺胞は、酸素と二酸化炭素のガス交換をする役割をしていますので、肺胞で細菌やウイルスが増殖すると、本来の肺胞が持つ「ガス交換」という機能が上手く働かなくなり、呼吸困難や息切れなどの症状を引き起こします。COPD急性増悪とはCOPDの患者さんが急に息が苦しくなったり、咳、痰が増加するなど呼吸状態が悪化することをいいます。 感染症や大気汚染による影響が大きいのですが、はっきりした原因が不明の場合もあります。

肺の機能が低下してくると、痰を伴う咳や息切れが長年にわたって続き、息を吐く時間が伸びます。 ぜん息のような息がぜいぜいとする喘鳴や発作性呼吸困難などの症状が出ることもあります。 悪化すると、体重の減少や気胸、心不全、呼吸不全、肺炎に発展する場合もあります。 重症化を防ぐためには、早期発見と早急な禁煙が必要です。

COPDの重症の症状は?重症のCOPDでは高度な慢性呼吸不全による低酸素血症のために強い息切れを自覚し、それが原因で歩行困難となり外出できずに「ひきごもり」や「寝たきり」になることがしばしばあります。 酸素療法は症状の改善を認められるだけでなく、生命予後も改善します。

COPDが悪化した時の症状は?COPDが増悪した時の症状

「COPDの増悪」とは、息切れの増加や、咳や痰の増加、胸部の不快感や違和感が現れるあるいは増すなど、これまで安定していた治療では症状が改善せず、治療の変更が必要となる状態のことをいいます。 この増悪は、急に現れる場合もありますが、ゆるやかに現れる場合もあります。

肺気腫が悪化したときの症状は?

増悪の症状 増悪がおこると、肺機能は安定期より低下し、息切れが悪化し、咳や痰の増加がみられます。 その他、発熱や頻脈、倦怠感・疲労感、不眠などの症状を伴うこともあります。

肺炎が起きる原因の多くは、細菌感染によって引き起こされる。 原因となる菌はさまざまあるが、その中でも一番多くみられるのが肺炎球菌によるもの。 また、インフルエンザのようなウイルスや、クラミジアなどの微生物でも発症する他、マイコプラズマ、ストレプトコッカス、黄色ブドウ球菌などによる感染が主な原因として挙げられる。肺炎を起こすしくみ 風邪をひく、インフルエンザにかかる、歳をとって体力が衰える、糖尿病、呼吸器や心臓に持病があるといったことが原因になってからだの 抵抗力(免疫力)が弱まると、細菌などに感染しやすくなります。 こういうときに細菌が肺に入り込むと、肺で増殖し炎症が起こり、肺炎を発症します。COPDの終末期ではQOLの低下、低栄養の進行、睡眠障害、うつ症状、せん妄状態などが見られます。 呼吸困難が強い場合は緩和的なオピオイド(麻薬)の投与なども検討されます。 末期状態で急性増悪すると人工呼吸器をつけ、亡くなるまで呼吸器が外れない可能性もあります。